子どもが世界を広げる
上の10歳の娘(ぴか)が、12月に朗読劇に出ることになった。
ぴかは、図書館でオーディションのチラシを見つけて応募したのだ。
ここずっと週に1回、劇のお稽古に通っている。
私は演劇というものとは無縁の人生だった。演劇をするという以前に人前に出て何かを話すということが苦手だった。人前で何かをする機会(幼稚園の卒園式で答辞を読むとか、全校生徒の前で自分の作文を暗唱するとか)の際には、必ず自家中毒をおこしているようなメンタルの弱い子どもだったので、演劇をするなんて考えられなかった。
ぴかは人前で話す云々というのを一足飛びに飛び越えて、「劇に出たい」それも大人に交じって劇に出たいという希望を持ってきた時点で、私はちょっと驚いた。こういうことをしたいという子もいるんだなあと。彼女は私から生まれてきて私が育てているはずなのに、志向も嗜好も思考も大きく私と異なる。面白い。子どもは予想と違う方にすすんでいくものよな。
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ぴかは声がとても大きく、よく通る声なので、劇に向いていると思う。
今回、子どもが2人しか応募してこなかったということで、子ども2人が主役級の役をもらえることになった。
ぴかは演出家の目をまっすぐに見ながら、真剣な表情で練習に取り組んでいる。おけいこを始めて1ヶ月半なのだが、メキメキ上手になってきた。
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ぴかの練習に付き添っていると、台詞を言う際のポイントがいくつかわかってきた。
1つは 「間」がとても大事であるということ。最初の頃の読み合わせでは、一人が台詞をいった後、一拍の間があって次の人が台詞とを言うという感じだった。これでは、単に読んでいるようにしか聞こえない。それが、「間」をぎゅっと縮めただけで一気に会話らしさが増すのだ。
2つ目は新しく出てきた単語や言葉ははっきり話す方が、観客に伝わりやすいということ。これは確かにそう。ちょっと意識的にゆっくり話すことで、観客に「この言葉は重要な言葉なんだな」ということを伝えることができる。
他にもいろいろありそう。2つ目のポイントはプレゼンや授業でも使えそう。ライフハック!
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子どもを育てていて、面白いなと思うのは
・子どもを通して昔の自分を再体験することができる
・初めてのワクワクを取り戻すことができる
あたりだと思っていたんだけど、ぴかが大きくなって
・子どもが新しい世界に飛び込む。世界を広げる
という要素も出てきた。
子どもを育てるってほんまおもろい。